最近購入したコミック3冊の感想。
『凹村戦争』 西島 大介
『低俗霊DAYDREAM (6)』 奥瀬 サキ, 目黒 三吉
『やさしいからだ (1)』 安永 知澄
『凹村戦争』 西島 大介
『おうそうせんそう』と読みます(笑) 特にライトノベル系のサブカル分野に展開する作者によるSF作品。H.G.ウェルズの『宇宙戦争』をはじめとして、インベーダーゲームからランボーまで、あらゆるメディアの作品からメタ構造のみをサンプリングして取り入れ、全体としては「サブカル」そのものをネタ、メタ化する、まさに書帯にて東浩紀が記すように「きみとぼくの非日常に隠されたメタとネタと萌え」に満ちた作品です。
なんて書くと小難しい感じですが、映画よりも2chよりもSEXの方が面白いじゃん、CDやヴィデオに囲まれて生活するより暇つぶしにDVでもまわしてた方が楽しいでしょ、「世の中なんて適当」なんだしサ、そんな軽い結論に西島大介の可愛くて極端にデフォルメされたシンプルな画風で誘導されるのもまたコギミ良いです。
『低俗霊DAYDREAM (6)』 奥瀬 サキ, 目黒 三吉
怪奇系コミックとして現状、頭一つ抜き出ていると思います。SM女王様でありながら東京都の依頼を受けて死者と交信する主人公等という魅力的な設定、現代的都市伝説をベースにしたストーリー、徹底的にディティールまで書き込まれた絵柄、全てが調和し、読み応えと凶悪な恐怖感を与えてくれます。この巻も最後の方とかヤヴァイ。。
まあ、何はともあれ奥瀬サキ作品がコンスタントに読めるというのは幸せですね(笑
『やさしいからだ(1)』 安永 知澄
微妙に関係しあう、多様な人々のオムニバス作品。
前話の脇役的登場人物が次の話では主役になるオムニバスという構造は、浅倉いにおの『素晴らしい世界』に共通していますが、受けるイメージは現状かなり異なっています。『素晴らしい世界』はタイトル通り、最終的には素晴らしい世界を予感させるどこか希望にあふれるストーリー&とっつきやすいフランクな画作りのように思います。
それに対して、『やさしいからだ』はどこか、非常に冷静な視点で物語りは展開します。最後に決して明るい明日が待っているというわけではなく。更には、ベタもトーンも使用頻度は低く、殆ど病的な細かい線を重ねる事による表現(今時、こんなにアミカケ使う人居ないよ、、)に加えて、オーソドックスな細かい四角コマをページに詰め込む画作りも、どこか事務的な冷静さを感じさせます。そんな表現手法で、重大手術後に苦しむ患者の病室の生理的な悪臭とか淡々と描かれても、、困るちゃあ困るんですよ!この辺り、少し好みが分かれるかもしれません。
また、この作者はまだ発展途上という感じで、微妙に各話の出来不出来の差があるような。これから先が楽しみというのもあります。