今日は、以前に参加していたゼミのメンバーで飲んできました。ちなみにそのゼミの教授はe-Japanの偉い人だったりします。そんなわけで、東大でも工学部でソフトウェア工学やってる人とか、経済学部でもアレゲな人が集まった飲み会でした。酒の席と言うことで、ちょっぴりオフレコ気味でだらだらお話。
テーマは「e-Japanからu-Japanってどー変わったのよ?」とか「ソフトウェア産業とゼネコンの類似性」とか「winnyどーなるんよ?」とかとか。
そもそもe-Japanって言うのは、政府主導で日本をIT社会にしようぜ!っていう計画だったわけですが、政府の皆様にも「なんだかITはやっとかないとまずいらしい」という意識も持ってもらえたし、制度設計も大体片がついたし、何時の間にやらブロードバンドは普及したし、その路線はもういいやと(電波周波数帯の再割り当てはー?っていうのが最後の課題っぽいですが)
そんなわけで、次は地方をもうちょっと何とかしようぜ!と言う方向に目を向けるようになったらしいです、その傾向が強くなりそうなのが2010年ころまでの総務省の政策の基本となるu-Japan、未だにテレホでがんばらざるを得ない人たちをどーするか、と言うお話。こういう計画を見て、インフラ整備に偏った官僚の土建屋計画だ!って批判もありますが、個人的にはそういうやたらめんどくさくて、利益を追求しなきゃいけない一般企業が死んでも手を出さない事をちゃんとやる彼らは尊敬に値すると思うのですが。そもそもマクロ的な制度設計(立法とかその他もろもろ)は目には見えにくいですが、企業行動をまったく変えてしまう要素でもあり、ここをどうするかはめちゃくちゃ重要なのは自明です。
が、しかし、こういう話は費用対効果が大きな問題になってくるわけで、その辺は経済学の人たちががんばらないとねーと。
あと、ソフトウェア産業どーなの?と言う話題も
そっち系でバイトしてる人もけっこうその場に結構居たんですが、「こんなSQL文こないだも書いたよーもうちょっと設計論しっかりやらなきゃ効率悪くていらいらする」というのをどうするか? 工学系の設計論とかやってる人は「企業の経営層とかプロジェクトの統括層が頭悪すぎ」と言う風に考えるようで。
対して経済学部生的には、産業組織論のSCPパラダイム(業界構造→企業行動→業績と影響を与えていくと言う考え方)を考えるならば、そもそも問題の本質は業界構造にあるだろうととらえるわけです。結局、ソフトウェア産業が人月制(見積もりは置いといて、最終的に費やした人と時間に比例して代金を受け取る)で仕事を取ってくる以上、効率化して納期を短縮するインセンティブはないのではないか、と。一つの仕事をで2ヶ月でやろうと、2つの仕事を1ヶ月ずつやろうと入ってくるお金が一緒なら前者の方がだらだらできてお得って考えるのが当然では?(優秀なプログラマが仕事を早めに終らして少ない時給、劣質なプログラマはだらだら仕事していっぱい給料もらう、というイメージ)
その辺りはゼネコンと同一の構造でもあります。彼らも工事にかかった期間によって代金とってくる為、納期を短くするとその分受け取る代金は減り、そうした行動を取るインセンティブには乏しいのです(高度成長期には仕事がわんさかあったので、徹底的に納期を短くするインセンティブがあったそうですが、今では、、)
何でそういう傾向が、ゼネコンとソフトウェア、という一見関係なさそうな二つの業界に出てくるかと言えば、それは両方とも「属人的」労働力が大量に必要という共通項があるからでしょう。肉体労働と頭脳労働ということでは対照的ですが、両者とも機械では早々置き換えられない労働が多いわけです。そうした要因から、人月制という、成果ベースではなく、費やした労働力ベースでの代金の請求が業界構造として一般化してしまった、と。
結局、仕事を早く終らしても新しい仕事がそうそう見つかりそうもない現状では、ソフトウェア産業においても、だらだらとしたやり方で仕事させる、というのが企業間でのナッシュ均衡になっているのであり、そのしわ寄せは働いてるプログラマに押し寄せているのではないのか?という事です。。
#本当にナッシュ均衡なのかは、かなり直感の要素が強いのでもうちょっと分析した方がいいかも
#まあ、優秀な人材はコストがかかるから逆に需要がなくなって、育成されにくかったりして。Σ計画は、「優秀な」技術者が不足するって言えば正解だったのにね、なんて。
winnyとか続きは別エントリにて。
Posted by Ken.eu at May 16, 2004 01:34 AM | コメント (0) | トラックバック (0)