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金門島の戦跡と金門包丁(金門菜刀)

金門島は、1949年の国共内戦時に金門島に中共軍が上陸した古寧頭戦役、1958年に始まり最終的な砲撃停止まで20年以上を要し、当初は米軍の介入による戦術核の使用も検討された金門砲戦(八二三砲戦)など、冷戦を背景とした中台の軍事的対立の最前線となっていました。その戦跡等を巡ってみました。

【参考】
Wikipedia 「古寧頭戦役」
Wikipedia 「金門砲戦」

軍事対立の中、島自体は要塞化が進んでいたものの、今や中台の関係改善もあり、軍事施設の一部は歴史的役割を終え観光地になったり、打ち捨てられて自然に帰ろうとしています。また、中国本土から打ちこまれた47万発もの砲弾は、無料の鉄資源として地元名産の包丁の材料となっています。その辺の観光レポートを。

まず、島のあちこちには往時のトーチカ(砲陣地)等の施設が残っています。

樹に隠されて見えにくいですが金島市郊外のトーチカ
(交通の要所に、過去は防衛拠点が、今はコンビニが必要になったっぽい)

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海水浴場(后湖海濱公園)近くの道端に放置されたコンクリート製トーチカ

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トーチカは放置されているものだけでなく、新たな役割を与えられたものもあります。

 地元の名酒の宣伝塔に生まれ変わったトーチカ

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 島北部の寧頭戦役和平紀念広場で牡蠣産業の展示施設になったトーチカ

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同施設にて、機銃が中国本土を睨んだ銃穴も今やエアコンの配管穴に 

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ちなみに、この展示施設の展示内容は公式ページによると、

  • 牡蠣の生態
  • 牡蠣の栽培方法
  • 牡蠣殻の処理
  • 金島島の牡蠣産業の歴史と文化
  • 中国における牡蠣栽培の歴史
  • 地元牡蠣製品の紹介
  • 牡蠣の調理方法
  • 映像コーナー
  • M114 155mm榴弾砲の性能と砲弾展示

だそうで… コンセプトの統一って難しいですねw
 ただ、この辺は中国本土からの観光客も多い&台湾内部の国粋主義へ配慮という微妙なバランスの上で中で、気が付いたら訳わかんなくなったいうことなのかも。

施設内の展示

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公園内にはちゃんと往時の姿のままのトーチカも

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 大型の三角トーチカである慈湖三角堡。周辺にはもはや使い道もないM41軽戦車がやけくそのように大量に展示されてますw

慈湖三角堡(大型トーチカ)

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ここも「守護神」とまで言われながら、
内部は渡り鳥についての説明という非常にゆるい余生を歩んでます

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銃眼から写真を撮るとそれなりに雰囲気が出る

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その他にも、戦跡は島中にごろごろしてます。

南西部の山岳地の弾薬庫の洞窟(封鎖されるわけでもなく、適当に放置)

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打ち捨てられた軍施設

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戦跡群以外に、かつてこの島が戦場であったことを強く物語るのが、金門砲戦の結果打ち込まれた47万発もの砲弾を再利用した金門包丁(中国語で金門菜刀)です。砲弾の弾殻を打ち直すことで作られる包丁はその硬度で人気。

庖丁製作の様子は
刀王之王-金永利鋼刀傳奇 (金門菜刀) 完整版 (YOUTUBE中国語動画)
週刊通販生活 道具の真相 等で。

今回行ってみたのは、以下の二店舗

1)金合利鋼刀

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金門縣金城鎮中興路141号 (https://goo.gl/maps/5GiV0

2)金永利鋼刀

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金門縣金城鎮莒光路一段30號 (https://goo.gl/maps/PRdkI

 細かい造りは金合利鋼刀の方がしっかりしているが高い、金永利鋼刀はお値段の安めな感じ。

 

その他、船舶用の掩体壕(バンカー)である翟山坑道についてなどは、
金門島でサイクリング その1にて。

国共内戦時代に、根本博中将他の元帝国軍人の方々が古寧頭戦役にて、各種の協力をしたというのが、近年、明らかになってきています。いまいち日本人に知られていないこの島も、そうしたミリタリー筋からメジャーになっていくのかもしれません。

【参考】
Wikipedia 「根本博」

現地訪問日 15年5月4日

参考サイト

 

金門島の戦跡と金門包丁(金門菜刀)」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: 金門島でサイクリング その2 | 空を飛ぶブログ

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