シリア・イラクの一件から考える、日本人にとっての難民問題

安倍首相のイラク・シリア難民に対する発言に関するごたごた(http://newsphere.jp/politics/20151001-2/)に付随して、日本政府が難民受入に消極的だ、日本人は閉鎖的な意識故に海外の危機的な状況に対してもきちんと目を向けることをしない、と解釈する言説も見かけます。
ですが、そうした解釈に対し、個人的には疑問を感じます。

まず、日本国民は、難民全般の受入に消極的なのではなく、「シリア・イラク難民の受入」について、消極的、というより関心が薄いように個人的には思われます。国内の関心も低いので、それ故に政府としても積極的に動かない。

そして、欧米に比べて日本のシリア・イラク難民問題に対する関心が低いというのは、難民の人権・生存権に対する意識に違いがあるのではなく、単純に地理的/政治・社会的な関係性が低い為に報道の量や質に大きな差があるからでしょう。
欧米対中露の代理戦争という色彩も強いシリア問題は(各国に押し寄せる難民の状況も含め)欧米では盛んに報道されていますが、日本では、そこまで頻繁に報道されているとは言い難い状況です。
それは、地政上の距離から言ってもしょうがないことです。今そこにあるシリアの戦争よりも、将来の朝鮮半島の戦争の可能性の方が国民の関心が高いし、国内メディアも消費者の関心分野を中心に報道するというのは、自然なことのように思われます。

難民の受入意識には、地理的 (さらに…)

金門島の戦跡と金門包丁(金門菜刀)

金門島は、1949年の国共内戦時に金門島に中共軍が上陸した古寧頭戦役、1958年に始まり最終的な砲撃停止まで20年以上を要し、当初は米軍の介入による戦術核の使用も検討された金門砲戦(八二三砲戦)など、冷戦を背景とした中台の軍事的対立の最前線となっていました。その戦跡等を巡ってみました。

【参考】
Wikipedia 「古寧頭戦役」
Wikipedia 「金門砲戦」

軍事対立の中、島自体は要塞化が進んでいたものの、今や中台の関係改善もあり、軍事施設の一部は歴史的役割を終え観光地になったり、打ち捨てられて自然に帰ろうとしています。また、中国本土から打ちこまれた47万発もの砲弾は、無料の鉄資源として地元名産の包丁の材料となっています。その辺の観光レポートを。

まず、島のあちこちには往時のトーチカ(砲陣地)等の施設が残っています。

樹に隠されて見えにくいですが金島市郊外のトーチカ
(交通の要所に、過去は防衛拠点が、今はコンビニが必要になったっぽい)

(さらに…)

金門島でサイクリング その2

金門島でサイクリング その1」の続きで金門島サイクリング 午後編。主に島の西北側をめぐります。

信源海產店のランチの後、北へ。寧頭戦役和平紀念広場は、往時のトーチカや兵器群が展示されています。

寧頭戦役和平紀念広場内の大型トーチカ

IMG_8170_R

トーチカのうちの一つは、内部を改装して牡蠣産業の博物館というゆるめの施設に。

牡蠣産業博物館に生まれ変わったトーチカ

IMG_8160_R

公園から少し行ったところにあるのが古寧頭戦史館。寧頭戦役和平紀念広場が、恐らく中国本土からの観光客向けにもマイルドな展示になっているのに対し、ここは、しっかり反中共な展示が目立ちます。

1949年の古寧頭戦役を描いた油絵
(この手のプロパガンダ絵画は勢いで書いてる感がいいですね)

IMG_8186_R

 

古寧頭戦役の戦闘経過要図
(防衛線の真正面に上陸した上に、さくっと相手海軍に後方を遮断されるという
同情すら覚える中共軍の負け戦)

IMG_8198_R

慈湖三角堡は比較的大型のトーチカ。周辺には戦車の展示もあり、銃眼から写真を撮ると雰囲気でます。

慈湖三角堡の外観と銃眼からの風景

IMG_8255_R

IMG_8222_R

 そして、目的の金門包丁。金合利鋼刀と金永利鋼刀の2店に行ってみました。金合利鋼刀の方が品質も値段も高めな感じ?

金合利鋼刀

IMG_8275_R

金永利鋼刀

IMG_8267_R

 

夕飯は、街のあちこちで見かける金門牛を高坑牛肉店で。これまた市街地から離れているので、心が折れてタクシーで。

金門牛を冷製とステーキで

IMG_8276_RIMG_8277_R

19時30分の便で台中経由で戻り。自転車で回ると一日で島を回るのはさすがに無理… 朝食を食べた水島村の辺りは、伝統的建物が民宿になってるらしいので、隅々まで巡るならその辺り利用するのが必要な感じだと思われます。市街地の地下トンネルも今回行き損ねたんで、今度、アモイ観光するついでにもっかい行ってもいいかもなあ、と考えてます。。

※戦跡と金門包丁については別エントリー作成しました ⇒ 金門島の戦跡と金門包丁(金門菜刀)

現地訪問日 15年5月4日

金門島でサイクリング その1

台湾から飛行機で一時間、中国本土のアモイの対岸に金門島という島があります。
中台対立の最前線として、かつては戦場であったこの島も、今では往時の砲弾を材料とした包丁が名産品の、のどかな観光地になっています。この島にその包丁を買いに行ってみました。

 台北を7時発のトランスアジア航空GE231便で金門空港に8時10分着。チケット価格は定価でNT$2,000ちょっとみたいですが、直前に航空会社のサイトで購入したらNT$1263でした。席は半分も埋まってない感じだったので、割引も多いのかも。

日帰りとはいえ、時間はたっぷりあるので、空港で無料のレンタサイクルが借りれるということで、自転車で島をめぐってみることにします。流石台湾だけあって、メリダのバイクを貸してくれます。

空港のレンタサイクル
IMG_2578_R

 島は交通量もそんなに多くなく、道路もしっかり整備されているので、のんびり自転車をこぐには良い感じ。自然も豊かで、自転車をこいでいるとあちこちから鳥が飛び出してきます。この島がバードウォッチングでも有名なことにも納得。
道路の整備状況の割に自然が残っているというのは、この場所が軍事的な最前線であり、商業的開発が難しかったことと深く関係しているのかもしれません (朝鮮半島の38度線付近と同じ状況ですね)

手持ちなんでブレブレですがサイクリング風景

道すがらの福建南方の閩南文化が色濃く残る建物や、歴史的役割を終えて自然に還りつつある軍事遺構も魅力的。

道すがらの街並み

IMG_8019_R

IMG_8057_R

もはや使われていない軍事施設

IMG_8064_R

IMG_2582_R

 

まずは、朝食に島南西部の水島村にある金道地小吃店へ。蚵仔麵線は、ソーメン風な麺を小さな牡蠣が山ほどとセロリ、フライドオニオンの入ったスープで食べる料理。スープは非常にあっさりしているので、牡蠣の味で麺を食べるという、ある意味贅沢な麺。NT$70

金道地小吃店の蚵仔麵線(牡蠣スープの麺)

IMG_8054_R

朝食後は水島村から更に南へ。
島は、白酒と同じ高粱を使った蒸留酒も有名。金門酒廠というメーカーの工場前で、同酒を使った煮玉子を作っている葉氏酒釀蛋にて、おやつで一つ。

葉氏酒釀蛋(高粱酒を使った煮玉子)

IMG_8073_R

島の南西端にあるのが、船舶用の掩体壕(バンカー)である翟山坑道。

翟山坑道

(さらに…)

本当にイギリスの自動車税は旧車に優しいのか?

平成26年度税制改正によって、新車新規登録から13年を経過した車は自動車税が15%増加となりました(グリーン化税制)。この新型車のみを優遇する措置に対し、旧車に優しい税制であるイギリスの自動車税制を見習うべき、との意見をタイムライン上で見かけたので、本当にそうなのか、ちょっと調べてみました。

結論から言うと、イギリスの税制は日本の多くの人が考える「旧車」にちっとも優しくありません。

まず、イギリスは歴史的な車(Historic (さらに…)

台湾 光華商場の蔥抓餅加香腸(ソーセージパン)

台北の秋葉原こと八徳路電気街のランドマーク 光華商場 裏に大層美味しそうな屋台が! 蔥抓餅加香腸という料理で、目玉焼きの上にパン、たっぷりの甘辛ソースに香草、台湾ソーセージの間にはこれでもかというほどのニンニク。 オタクが好きそうなもの?全部のせ。人気のようでそれなりに並んでいる。

IMG_2524_R

おいちゃんがこれでもかとのせてるのがとんでもない量のニンニク。もちろん、無臭でもなんでもないので辺り一面にニンニクの最高においしそうな香り。

IMG_2529_R

ガツンとくるニンニクの香りを感じながら、口に入れると、甘辛ソースにニンニクの刺激、加えて肉の旨味にモチモチのパンと卵の食感と、あらゆる味覚を刺激する過剰なジャンキーさ。二郎的な魅力を台湾で再構成したようにも思える。これで一つ70元。台北行く度に巡業したいw

IMG_2530-1_R

屋台裏の空き地で実施中のドローン教習?を眺めながらもぐもぐと。ドローンは台湾でも人気のようでショップにも人だかり。

IMG_2539_R

【重杉】台湾出稼ぎぼっち放浪記(+900キロ離れてるけど高知競馬に行ってみっかな)【注意】 「一部で話題の光華商場裏、「蔥抓餅加香腸」に行ってみた」によると、開業時間は15:00~20:00 月、火、連休 だそうです。

訪問日時:2015年5月4日 (さらに…)

黒ワインの使い方

最近ちょっと困ったのが、肉のハナマサでイタリアのCASA MASINI NEGROAMAROというワインの取り扱いがなくなってしまったこと。

NEGRO(ネグロ)という言葉通り、色が濃く、黒に近い赤ワインで、498円なんて価格で売っていた。酸味が強く、香りは弱く、単体で飲んでイケてるワインではなかったんだけど、その色合いが実に料理向きでずっとリピートしてたんだよね。。
紫味が強いヤツでワイン煮込みを作ると、白っぽい食材(鶏肉とか根菜とか)が見事にスミレ色になってしまい、青系の色みで、どうにも食欲をそそらない。。そこでこのワインが価格と相まって多いに重宝していたのだけれど、ディスコンっぽい。。

同じネグロアマーロかカオールで安い(かつ何時でも手に入るやつ)探さないとなあ。。はあ…

共感で人を動かすデザイン:太陽(not北風)な顧客誘導

WordPressをインストールにあたって登録した、SPAM対策ツールのAkismetのDonation(寄付)への誘導ページが、とてもシンプルに感情移入(共感)に訴えるウェブデザインだったのでメモ。

社会学者の恒吉僚子氏が『人間形成の日米比較 かくれたカリキュラム』で明らかにしたような、相手の感情に働きかけて行動を促す「日本型」の仕組みが米国のサービスで実現されていたように思われて、とても興味深いです。

その仕組みというのはとてもシンプルで、サイト上のフェイスアイコンが、寄付金の額を増やすと嬉しそうに、額を減らすと悲しそうに変化する、ただそれだけ。

akismet

 

顔アイコンでサイト運営者の気持ちを伝える。そして、その運営者の気持ちに感情移入させて、運営者が喜ぶなら/悲しく思ってほしくないから寄付金を増やそう、というモチベーションを利用者に起こさせる。
その流れをとてもスマートに作っているように思えて、感心しました。

ネット上でさんざんネタにされるWikipediaの寄付キャンペーン(「金がないとサービスが維持できません」)に見られるような直接的に必要性をアピールするアプローチが、童話「北風と太陽」の北風型アプローチだとすると、この自然と感情に訴えかけるAkismetのやり方は太陽型アプローチとでも言えそうです。

自分(の必要性)をアピールして価値を認めてもらう (さらに…)

Hello (again) world! :失効ドメインの辿る道

ものすごく昔に取得して、自宅サーバでブログ運営とかに使っていたnanitozo.comを再取得して、wordpressをインストールしてみました。

このドメインはたしか04年くらいに取得したものの、nanitozo.netというもう一つのドメインも持ってたりしたんで、どうでもよくなって09年10月に失効して放置してました。以下、失効したドメインがインターネットの海の中で、どうなっていたかというお話。

私の手を離れたnanitizo.comは、いわゆるドメインパーキング(ドメインは取得しているが使われてないサイトに広告等を載せるビジネス)のサイトとして、12年3月6日までは業者に保持されていたっぽいです。こういう業者は広告出しつつ、ドメイン譲って欲しけりゃ高めの金出せば譲ってやるよ、とうっかり失効させちゃった滝汗状態のウェブ担当者の足元を見るビジネスを展開しているのでした(笑)

んで足かけ2年半くらいは占有されていた後、失効した次の日(3月7日)にはdomains@secureyourdotcom.com様から↓なメールが。

We (さらに…)